dマガジンで、週刊SPA!を読んでいると「LGBT就活の”いま”」という2ページの特集があった。
一般的にはあまり知られていないが、LGBT業界では著名なトランスジェンダー女性2名の対談である。
内容は、男性から女性に性を変えた2人の就活経験を通して、LGBT就活の現状はどうなっているのか、といったものだ。
ただ、対談を読むにあたり、両者とも就活では企業側の理解もあったため、すんなり就活できている。
そのため、LGBT就活の何が問題なのか、提起できていない。
また、よくある話だが、そもそもトランスジェンダーとLGBを同じ概念で括るのが大前提として、間違っている。
「LGBT就活生が困っていること」として、以下のリストが挙げられている。
・履歴書で性別を選択しなければならない
・面接でのスーツやスカートの着用
・面接での差別的言動や誤解
・カミングアウトすれば、内定を取り消されるかもしれない
・入社しても、給与や待遇で差別されるかもしれない
これらはすべて、トランスジェンダーには当てはまるが、それ以外のLGBは当てはまらない。
たとえば、トランスジェンダーであれば、外見は男性(女性)でも、履歴書には女性(男性)と書かれているため、企業によってはそれが原因で、弾かれることもあり得る。
しかし、単なるLGBの場合、カミングアウトしない限り、他人に判断しようがないため、問題にならないはずなのだ。
実際にあった例として、
「新卒の面接でカミングアウトした際に、『来なくていい』と言われた」(20代/ゲイ)
そもそも、なぜ性的指向をカミングアウトするのか、事情がよくわからない。
トランスジェンダーに対する就活差別は、実際問題として深刻なのはわかるが、LGBが就活差別されているとは思えないのだが。
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