不安を煽り続ける大人の発達障害ブーム

精神医療
精神科医が語る「発達障害に医学的に効果があること、やってはいけないこと【5月病に効く記事】
『ストレスフリー超大全』の著者で、精神科医の樺沢紫苑さんは、借金玉さんの著書『発達障害サバイバルガイド』について、「このリアリティ、具体性は当事者の経験あってのもの。精神科医や研究者には、絶対に書けません」と絶賛しています。 今回この二人の対談が実現。医師、当事者、それぞれの立場から、発達障害に悩む人たちに伝えたいこ...

この記事は、発達障害当事者・借金玉氏と精神科医・樺沢紫苑氏との対談である。

「発達障害の「診断」にはほとんど意味がない」、「発達障害という言葉が一人歩きして、自称発達障害が増えた」、「精神科の診断は仮説にすぎない」など、割と正しいことも言っている。

では、この借金玉氏も、自称発達障害の可能性があるということになる。

また、

借金玉 僕のところにも「自分が発達障害ではないか」という悩みが寄せられますが、ある時、会社で管理職を務めているという方から「自分は仕事のミスが多すぎて発達障害ではないかと落ち込んでいる」と相談されたことがあります。ご苦労されているのはわかるのですが、僕に言わせれば、同じ会社で10年以上働けて、管理職になれているという時点で本当に素晴らしい。社会生活をきちんと送れているわけで、まず問題はないんじゃないかと。

借金玉氏の言うように「仕事のミスが多い」から発達障害とはめちゃくちゃだ。

しかし、これに対する樺沢氏の返答がいただけない。

樺沢 そうそう。「発達障害」というラベルは、不安をあおるためではなく、悩んでいる状況を改善するために作られたわけですから。

どう考えても、今の発達障害ブームは不安を煽っているようにしか見えない。

「仕事のミスが多い」のであれば、本来精神科が出る幕ではない。

なぜなら、わざわざ言うまでもないが、仕事には向き不向きもあるからだ。

たとえば、文系大学卒の人が、新卒でプログラマーになれば、相当努力しなければならない。

これを「仕事のミスが多い」から、発達障害といえば、誰でもおかしいことがわかる。

分類不可能な精神疾患に対し、病名をつけることが、「悩んでいる状況を改善するために作られた」わけがない。

不安を煽り、精神科にかかるように唆し、本来不必要な投薬によって、症状が悪化する弊害の方が圧倒的に大きい。

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