厚生労働省の調査によると、精神科診療所の数が年々爆発的に増加している。

精神科の“主役交代”をデータで追う【平成の医療史30年◆精神科編】
疾患の呼称変更、3度の『精神障害の診断と統計マニュアル(DSM)』改訂、非定型抗精神病薬やSSRI、コリンエステラーゼ阻害薬、精神刺激薬など新薬の登場、“新型うつ病”も含めたうつ病の増加、自閉症に対
施設数の推移を見てみると、精神科病院数はほぼ横ばいなのに対し、外来患者のみを診察する精神科診療所は1990年(平成2年)の1028施設から2014年(平成26年)の3890施設と、約4倍に増えた。
というのも、日本では開業する際、標榜する科の専門家資格が必要でもあるわけでもなく、その科の臨床経験が必要ないため、医師がいきなり精神科クリニックを開業することが可能なのだ。
それまで産婦人科や皮膚科をやっていた医師が突然精神科クリニックを開業するといったことは、よく聞く話である。
ほかにも、初期費用が安い、訴訟リスクが低い、能力が低い医師でも誰でもできることが、精神科クリニック乱立の背景にある。
精神疾患が増えたから、精神科クリニックが増えているわけではない。
精神科クリニックが増えたことにより、何でもない人が精神疾患にかかっていると誤診され、精神科にかかる人が増えたのである。
このマッチポンプは本当におかしな話なのだ。
これほど害しかもたらさない精神医療とはなんなのか。
早く多くの人が気づいてほしい事実だ。
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