スタンフォード大学の社会心理学者デビッド・ローゼンハンは、精神医学の診断基準が適正かどうかを、客観的に検証したいと考えた。
1973年、精神分裂病の医学的な診断基準を検証するため、ローゼンハンはニセ患者をたくさん雇い、地元の精神科に行かせ、頭の中で「バカ」とか「まぬけ」とかいう声がすると愚痴るように指示した。
その結果、ニセ患者たちはその場で入院させられ、精神病と診断された。
病名は精神分裂病だった。
あるニセ患者は退院を許可されず、数週間も精神病院に閉じ込められて、ローゼンハンが救出に行かなければならなかった。
ローゼンハンの実験の2年後、ケン・キージー原作の『カッコーの巣の上で』が映画化された。
日本でもこのような映画をつくれば、相当話題になると思う。
※参考文献『世界を変えた14の密約』
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